カワイイダケジャ
必要以上の謙遜は相手をイラつかせるどころか、好意を持ってくれているその相手に対しても失礼だということは十二分に知っている。
私って頭いい、かわいい、性格いい。
メイクが抜群に決まった時とか試験で完璧な解答ができた時とか、確かに一瞬だけそう思うことはあるけど、それは自分の世界に入った時だけの話。私の世界には私しかいないから何をやらせたって私が一番。そんなことはわかりきっている。
現実は私以外の他人がたくさんいて、他人はみんな私より優れた部分を持っていて、私はそれが羨ましくて仕方がなくなる。
現実の私はブスでデブでグズで捻くれている。大嫌いな自分。いいところのない自分。
知識として知っていたところで実際に自分が思うことはまた別だということも私は知っている。
他人から投げかけられた純粋な好意や褒め言葉を素直に受け取ることができない。
それならお金で解決する方が余程安心するし、傷つかない。